遺伝・遺伝子とは何?
2018年08月27日
「ビジュアルで見る 遺伝子・DNAのすべて」より引用
様々な異なる定義の中のふたつを記載
遺伝子とは何か ? (ふたつの定義・視点)
1. 分子レベルの定義 :
ヌクレチド(DNA及びRNAの構成単位) にある一定の配列を遺伝子という。その中には通常、細胞に特定のタンパク質を造れ、という指令がコード化されている。
この定義の利点- 生物学的な文字列としての純粋に化学的な記号であり、科学者が研究するときには役立つ。 しかし全ての遺伝子がタンパク質を造っているわけではなく、どのタイプのDNA配列を「遺伝子」と見なすかも科学的な議論がある。
例えば、形質や病気に連関する遺伝的多様性の最大80%は、DNAがタンパク質に翻訳される部分にはまったくみられず、タンパク質に変換されない(非コード)部分に見られる。
2. もっと広い意味での定義 :
遺伝子は遺伝継承や要素、親から子へ受け継がれ、特定の特徴や形質を伝える情報になるもの、という意味としての「遺伝子」
この定義で、すべての事象・物事、出来事を「遺伝(子)」のせい。というのはあまりに単純なものの見方、という欠点がある。単一の遺伝子やDNA領域だけで決まる特徴はほとんどない。例えば、知能や癌には何百ものDNA領域が関わっているが、単一の「利発遺伝子」とか「癌遺伝子」などはない。