DNA・遺伝・ゲノム

用語

・常染色体優性(顕性)遺伝 (autosomal dominant)

・常染色体劣性(潜性)遺伝 (autosomal recessive)

・X連鎖劣性(潜性)遺伝=伴性劣性遺伝(X-linked recessive)

→「優性」「劣性」用語使わず 日本遺伝学会が言い換え 2017/9/15 

     https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG15H7R_V10C17A9CR8000/

遺伝学では100年以上にわたり、遺伝子の2つの型のうち特徴が現れやすい遺伝子を優性、現れにくい遺伝子を劣性と呼んでいた。今後は優性を「顕性」、劣性を「潜性(せんせい)」とする。突然変異」の原語に「突然」という意味は含まれていないため「突然」を除いて「変異」とする

・対立遺伝子 Allele   同一の遺伝子座に属しながら DNA 塩基配列に差の生じた変異体 (例:ヒトの耳垢に関する遺伝子Wとwのように生物のある特徴に関して異なる結果をもたらす遺伝子の関係を対立遺伝子という。WWやwwのように同じ文字の組み合わせとなる場合をホモ接合といい、Wwのように異なる文字の組み合わせで表される場合はヘテロ接合という。ヘテロ接合でまさって現れる特徴に関する遺伝子が顕性遺伝子)



図は2004年刊「市民のための遺伝子問題入門」より引用しました。以下同書より。

DNA,遺伝子,ゲノムという3つの用語には、それぞれの言葉が使われるようになった時代の背景や研究の歴史が反映されています。とくに、DNAと遺伝子の関係がややこしく、DNAが物理的な存在(物質の名前)を指す用語なのに対して、「遺伝子」は日本語としては1930年代頃から使われるようになった用語で、DNAの構造が解明されるまでは古典的な遺伝の現象から概念的に定義されたものでした。

DNAとは、細胞の核の中に存在し、遺伝情報を担う物質、デオキシリボ核酸という物質の名前の頭文字をとって略したもの。

遺伝子とは、かつては概念的な存在、つまり特定の遺伝形質を担う単位として定義されていたのですが、現在ではそれがDNA上の特定の領域にあることがわかっており、物理的な存在として定義できるようになっています。DNAには、タンパク質など機能的に重要な分子をつくるための情報を持っている部分と、意味をなさない情報が並んでいる部分があり、意味を持つている部分を遺伝子という。

ゲノムとは、大雑把に言うと、遺伝子の集まりで、ひとつの生物をつくり働かせるのに必要な遺伝情報をすべて含む1セットのDNAを指す。


[すべてのヒトは変異体」p34より引用

誰もが病気の原因となる遺伝子の変異を数個ずつ持っています。むしろもともと変異を持たないヒトはいないのです。

☞(by august03) 著者の立場は、遺伝(子)という古い概念による社会の弊害に警告を鳴らす。というものと考えます。そういう文脈でこの本は書かれており、その中での上記記載ということになります。例えば、「数個」の根拠は著者の中では確立しているのだと思いますが、その具体的裏付けとなる記載は見つかりませんでした。しかし、遺伝子レベルでの生物学的な見方をするならば、この世の完全無欠なヒトなどは存在しないのだ。という著者の主張には頷けるものがあります。






           



参考とした図書リスト






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